生きているのは誰でしょうか?
実際には誰が生きておられるのでしょうか?
一昨日、私は病院で最新のMRIによる脳とその血管の
映像を拝見しました。
凄い!素晴らしい!完璧で驚きました、しかもそれは
全人類で全く同じ機構、同じ構造です。
人類で共通のこの脳と血管を拝見し、ただただひれ伏す
のみでした。
この全人類で全く同じ構造の脳が生み出したのが、この私
なのでしょうか?
しかし世界を見ると
私達は同じ兄弟姉妹なのに何故合い争い戦うのでしょうか?
??、それはこの脳が生み出している思考や欲望や感情の
せいなのでしょうか・・・悲しいことですが・・
しかし、よく考えれば
この脳は私の脳ではなくて、大生命の脳です。
決して私の脳ではありません。
肉体は「至高の実在」が創造し生かしているものです。
脳も「至高の実在」が創造し生きておられるのです。
そう考えますと
記憶である私も「至高の実在」が創造し生きておられ
るように思えます。
私を通じて、大生命がDNAを使って生み出した脳が、
機能しているのではありませんか?
生きておられるのは私ではなくて至高の大叡智なので
ありましょうか。
大生命がここに生きておられるのでありましょう。
私を使って大生命が生きておられるように思えるのです。
有り難いことであります。
尊い事であります。
条件付けられている脳が生み出したのがこの記憶であり
それは全人類が確信して疑うことのない錯覚をしているように
おもえます。
即ち記憶が「私の脳」だとおもうことです。しかし実際は
脳は大生命のものなのです。
ここに生きて呼吸をして、行為しておられるのは私ではなくて
大生命なのでありましょう。
有り難いのです。
もったいないのであります。
・・・しかしながら条件付けられている脳による知覚認識は
非常に限られています。その脳の記憶が内部と外部を知覚し
思考しているのでありましょうか?
この脳の記憶による知覚認識は彼岸にいる悟った方々の高次
の知覚から見れば誤認なのでありましょうか?
それ故に私が見ている現実とは、脳の現実であり、記憶が見て
いる現実なのかもしれません。・・神のマーヤなのかもしれません。
しかし悟った方々のような高次の意識の目が開かれていない私達
はそのことを知るすべは全くありません。
記憶が条件付けられている脳を通じて知覚している限り
私達には真実の知覚があることを知る事は出来ません。
現実を見るためにはどうしても脳ではない脳を生み出した
大生命の目が開眼することが必要なのでありましょう。
彼岸にいる方々が言うように真の主体とは呼吸をしておら
れる大生命なのでありましょうから。
大生命がDNAを使用して幹細胞を細胞分裂させ、
脳を使って「私」という虚偽の自己感覚即ち私を生じさせ
ているのでしょう。
この有り様は他の動物や生物を見ても明らかだと思います。
動物や他の生き物も人間と同じようにDNAによって記憶
が「自分は私だ」と錯覚しています。それが黒住宗忠のいう
「我の心」なのであるのでしょう。
黒住宗忠の言うように神の子の私が、この脳からの記憶を
自分自身だと思い込んでしまっているのでありましょう。
ラーマクリシュナのような神に近い方は以下の様に言うことで
ありましょう。
「これはPCのゲーム上の登場人物と全く同じです。
そのゲーム上の人物の思考や感情や行為とはゲーム上の人物は
自分が思考し行為していると実感するでしょうが、実際には
思考や感情や行為をしている私とは(神)が動かしているのです。」
と
私にはこの言葉を理解することは出来ませんが
きっとそうなのでありましょう。
呼吸をあらしめ、心臓を動かし、記憶の私を使って
演技しておられるのは大生命なのでしょうか。
それなのに私達はこの脳によって生じている私・
記憶なので、このことを全く理解出来ないので
自分である相手を非難し攻撃しているのでしょう。
そして
他人や社会や世界を変えようとするのです。
それらは自分自身の姿であることを決して記憶
と一体化している私達には知覚できないことで
ありましょう。真実の目、高次の目の助けが
必要なのです。この錯覚を取り除くことが
必要なのでありましょう。
この脳によって生み出された思考である私には
自分の思考や感情や衝動や行為とは脳によって
生み出されている記憶であること。
さらに表面意識を完全に支配している私自身も
その結果であることを全く知りません。