私達




私達とは誰なのだろうか？

ヒューレン博士はユーチューブの中でよく言っていたものだが。


「あなたたちは魂を構成している表面意識なのであって記憶ではなく、

その記憶の反応である思考や感情や行為でもない」と。

（要するに私達とは記憶というエレメンタル【人格】ではないと言っているのである）


私達は思考【人格】ではなくて思考【人格】の観照者なのであると言っている。

（思考の観照者とは、愛をもって観察者を見ている目・表面意識のことである）



思考には「見るものは見られるものである」を理解することができない。

何故ならば、それは思考であり、思考とは記憶の反応であるからである。

その「見るものは見られるものである」を別の言葉で言うと「立ち向かう人の

心は鏡なり己が姿を写してや見ん」である。思考が自らを対象として知覚

認識している・・・対象として知覚されているもの（相手）とは自分自身である

のに・・。【自分が見ている敵とは自分だということに思考は気がつかない】

【自分を観察している自分とは思考であるということに思考は気がつかない】

思考の目には世界が対象として殺戮と善悪と敵と味方に写っているが、観照者の

目には全てが命輝く慶びであり、愛に値しない者はなにもなく、全てが完全完璧

であり、私の中に万物がいて、万物の中に私がいるのであると。



ヒューレン博士はその記憶に対して「周りを見渡してみて、貴方が目にする

相手、貴方が目にする全てはあなた（記憶）が造り出し、引き起こし、受け

入れてきたものです」と言っている。



また同じように「探求し、真理を求めて、思索しているのは誰ですか？」

「真理である魂は求めたり探したり考えたり質問したりはしません・・」

「思索し真理を求め探し、質問し、修行しているのは潜在意識にある記憶

なのです」と度々いっておられた。「神に近づこうとしているのは神のように

なろうとしている潜在意識にある記憶なのであって既に神の子である貴方で

はありません」と。だからこそ、その記憶の貴方には「未知なるわたし・観照

者」に溶けいる努力が必要なのですと。





記憶は観照者ではない。記憶とは潜在意識の中に棲んでいる人類共通

の「私という観念」であるからであると。


私達は観照者であって、この記憶の反応である思考でも無く、又その思

考の観察者（思考が姿を変えたもの）でもないというのである。


私達は思考でも無く、その思考を対象として見ている観察者でもなく

その思考の観察者のことを「見るものは見られるものである」と看破している私

観照者であると。【観察者を見ている目が表面意識の私達であるということ】



現段階の現在のパーソナリティーには「見るものは見られるものである」を

理解出来ないのは現在の私とは記憶であり鏡を覆う記憶であるからであろう。

そしてこの記憶とは他ならぬ、これを書いている人格の私・久保栄治なのである。


これを書いている私も、読んでおられる貴方も記憶であり「たましいの私・観

照者」を覆っているエレメンタルであるのであって観照者という表面意識の私ではない。


肉体の死はあっても、現在の私の死がない限り、いくら輪廻を重ねていても私達は

人格の私・記憶に覆われたままであろう。

観照者を覆う「エレメンタルという記憶」が浄化された鏡とは本来の私達のことであり、

そこには「元々そこにあった鏡の私・魂の本来の私」が輝いていることだろうか。



観照者とは思考を観照している鏡・表面意識のこと。

ヒューレン博士の言う空の私のこと。

ヒューレン博士によって貴方がたと呼ばれている表面意識の私のこと。



ただしこの私に五感しかない限り、この私には未だ超知覚、超意識が顕れていない

限りは・・私は眠っている・・・。

私は眠っており、五感で知覚しているのは私ではなくて記憶なのである。本来の私は

肉体でもなく、幽体や霊体でもない魂の私・・それは時空を超えて限りなく拡がっていると。


本来の私達は行為ではなく行為者でもない。私達は起こっている事ではなく「在る」のだ

と言うのである。

行為、出来事、肉体・・それらはカルマによってDNAによって起こっている既に決定されてい

ることであると。


本来の私達は起こっている出来事に巻き込まれている者ではなくて、起こっている出来事

を観照している観照者であると言うのである。だから起こる事を全て感謝しなさいと。

私達は行為でもなく行為者でもない。なぜなら行為は既に決定されている過去であ

ると教えられている。

私達は思考ではなく思考者でもない。なぜなら思考は既に決定されている過去であ

ると教えられている。

本当の私達は行為者ではなく行為を思考なく見ている観照者であると。行為をしているのは

記憶であり、記憶は私ではないと。

行為とその「行為という行為者」を愛し沈黙の内に観照しているのが表面意識（鏡）であると。

・・・ただし、現状では記憶に覆われ記憶と一体化しているのであると。

この事実をハッキリと骨の髄で了解しなさいと、このことをハッキリと見ることが変革を

惹起するのですと。自分の潜在意識にある記憶の責任を感じることが記憶からの解放

への第一歩ですと。


私達はそれらの起こっている事でもなく、それに反応している者でもないと。反応している

のは私達ではなくて記憶なのである、思考を起こしているのは記憶であって私ではないと。

それゆえにその起こっている記憶やその反応である思考や感情や気分や行為や出来事に

向かって感謝して愛を捧げなさいと言われているのである。


また

本来の私達は起こっている事に巻き込まれて、一喜一憂している者ではない、

一喜一憂しているのは記憶というエレメンタルであり、私達はそのエレメンタルではないと。

本来の私は希望や絶望を抱いたり、安心や不安を抱いたりしているものではないと。


本来の私達は起こっている出来事を思考なく観照している表面意識即ち鏡であると。鏡は

如何なる人の中にも神を見ているのであると。あらゆる人を愛し尊敬しているのが観照者

であると。

私達は鏡であり、起こっている事を観照している観照者なのであって、私達はそれら起こっ

ている思考や行為や感情ではなく、それを対象として五感や思考で知覚認識している観察

者でもなく、その観察者を思考なく愛し見ている観照者であるというのである。




それゆえにその起こっている記憶やその反応である思考や行為や出来事を

感謝して全て受け入れ、それらの思考と行為と出来事に愛を捧げなさいと。

天地一切の全ての全てに感謝し、愛を捧げなさいと。


・・・それが「払い給え、清めたえ、幸はえたまえ」であると。

・・・それが至高なる実在からのクリーニングへの祈りであると。




・・・・その様にヒューレン博士は言っていたように思える。




・・・残念ながらヒューレン博士は今年の1月に物質界から去り、彼の言葉を聞くことは

出来ないが、彼が生前残して下さった映像から彼の教えを学ぶことは出来る。




私は心から彼に感謝している。