実体のない私




実体のない私とは

すなわち現在意識のこの私であり、いまこれを書いている私のことですが

この現在の私（人格の私のことだが永遠のパーソナリティーと繋がっている

けれども眠ってしまっている未形成の私のことではない）には

実体がないのではないでしょうか？

実体がないというのは、この私とは起こっている結果である一時的なもの

だということですが・・。



この現在意識の私とは一体何なのでしょうか？この意識とは何なのでしょうか？


起こっているそれぞれの個体にそれぞれに起こっている心

そしてその条件づけられているマインド・心・思考の記憶が起こしている反応

である私がありますが、この私とはその反応なのではないでしょうか？



勿論、それはそれ以上の高等な意識や普遍意識や超越した意識の事も

本を読んで知っているので、これはあくまで、日常生活でのこの平均的な

一般的な私達の自己意識・私の事です。「眠ったまま過ごしている形成途中の

私」に被っている自我である私、この文章を書いているこの私自身のことです。


その観点からこの自己・私の事を平たく言えば、私とは実体のないものであり

私とは起こっている心の記憶の反応だと思われます。

システム的に起こっている記憶の反応がこの私なのではないでしょうか？

エレメンタルの私がこの私なのです。現在の私（現在のパーソナリティー） で

あるサイコノエティック体の私は身体が形成されておらず無意識状態で眠った

ままだと言われております。まだ幽体も霊体も再形成されていないのです。



ここで重要なのは私が私の創造者ではなく、その私を生み出した心の創造

者でもなく、記憶システムの創作者でもなくその反応を起こしているものでもなく

即ち自己意識をコントロールしているものではないと言うことでしょうか。




私とは、その起こっている心であり、そしてその心の、その記憶のシステム的な

反応であり、私自己意識そのものは起こっている現象であり結果である

と言うことなのではないでしょうか？


私とは起こっている記憶システムの条件的な反応なのではないでしょうか？


賢者の言うようにこの思考なしに、心無しに、その反応である私なしに見よ、

あるがままを見なさいと言うことは、この意識的な自己にとっては確かに

それはその心を超越し、自己を超越している意識が起こらない限りは

それはまったく不可能なことでしょう。


Ｋはそれが起こるように私達人類に「心なく見なさい」と言っております。


この意識的な現在意識の私とは、記憶システムの反応そのものであり

「起こっている意識」であるものでしょう。

私とはシステムの結果として生じている実体のないものなのではないでしょうか？


私自己とは起こっている反応であり、その意識なのではないでしょうか？


常に努力し、自己改善し、至ろう、自己実現しようとし、恐怖と不安におののき

この世でもあの世でも自分自身に苦しめられているこの私とはこのシステム

の反応なのであるように思えます。


それであるのに、この思考の反応である私は、恐怖と暴力、傲慢さがその

内実であるのに、私には何の落ち度もない、私は善人であると思い込んでい

るのを見るにつれて、余りの無知に驚かされます


暴力なのに非暴力を標榜し、戦いあう競争心が平和や相互互助を唱えている

のです。



私達とは依然として目覚めておらず、眠ったまま転生を繰り返しているので

しょう。