顔
顔を見てみるとそれは神の最高傑作であることが分かる
良い顔も良くない顔もそれは共に神の最高傑作なのだ
白人と黒人、あらゆる國の人民、美人と障害のある顔、どの顔をみても、それは神の最高傑作ではないか
誰に眉毛が作れるのか、誰が内面をこれほどにまでに顔の表情として筋肉を動かし完璧に表現できるのか?
誰が微妙な筋肉を動かして瞼の開閉を行い、誰が視線を動かす眼球筋を内面の思考どおりに動かしめているのか?
誰が辛い甘いと言って料理を食べる為に舌を動かし、嚥下し、栄養を吸収し、人体をかくの如くに完璧に生かしめているのか?
人体のこの驚くべき奇跡のなかでも最大なものは脳の一部として表出している顔なのではないか?
誰があらゆる思いに合わせて声を出しめているのか、舌を動かし、発声を呼吸と合わして発音たらしめているのか?
誰がすべての筋肉や神経を自在に用いて行為しているのか?私やあなたに自律的な不随筋を自在に動かせるのか?
誰がこのように特徴ある個性として、一人として同じ同一人物ではない個別のオリジナリティーな人格を作れるのか?
怒った顔、子どもを思いやる優しい顔、発情している顔、恐怖の顔、疑惑の顔、意識が飛んで衝動だけになった顔etc
この顔の表情に表れる、善悪、良いことと良くないこと、美醜、高低などや、思考や感情は誰が作っているのであろうか
人類の共通した錯覚である「私は個人」だ、「この身体は私のもの」だという錯覚を生みだし、苦界を生きているのは
神ご自身なのではないか
実はすべての人類の顔とは私が作ったのでも、人類の所有でも誰の所有でもない・・・この顔とは、神の芸術作品なのである
この自我、この驚くべき愛のない狡知に満ちた私、自分の身体だ、自分の知覚だ、自分の脳だ、自分の思いだ
自分の行為だ、自分の意識だ、自分の認識だ、自分の自分だと思い上がっている、この私とは神の芸術作品なのではないか
この完璧な叡智の結晶である肉体が神の最高傑作であるように、この頭脳も神の最高傑作であり、顔も同様なのではないか
そしてすべての人である自我も、その内面も神の最高傑作なのだ
喜びと悲しみ、戦争と平和、誕生と死亡、失敗と成功、善と悪、貧しさと豊かさ等すべては神の芸術作品なのだ
この私、このあなた、この個人、この自我、この善悪、良いこと、良くないこと、美醜、高低、は神ご自身である
この私自身である私という観念も、この未発達のサイコノエティック体も、高次のノエティク体も、限りある肉体も、
私という自己意識も、高級諸体も、個別的霊魂も、この知覚も、この認識も神が使っておられる道具であり
すべての人の人生は私やあなたが生きているのではなくて神が生きておられるのである
それを一番如実に表しているのが顔であり、顔という神の最高傑作=個人・自我なのではないか
何故なら、この脳もこの顔も私が創ったものではなく、神が作ったものであるからだ
この私自我とは、私のものでもなく、私が創ったものではなく、神が作ったものであり、神のものだ
誕生も死亡も成長も衰えも、健康も病気も、成功も失敗も、そして私もあなたも神のもの、神の最高傑作なのだ