流産


今日は高次な不二一元の教えに関しての論考ではなく、もっと私達に馴染みの深い現象界の観点に立って

流産と個別的霊魂の関係について私なりの考えを述べてみたい


即ち、流産・死産又は中絶などによりこの世に生を受けることの出来なかった場合の個別的霊魂のことを考えてみた

この世に生を受けられなかったのは肉体であって諸体ではない、諸体は個別的霊魂を迎えるために受胎と同時に準備さ

れていたからであり、肉体に入らなくとも諸体と結びついた個別的霊魂は肉体ではなく幽体霊体で幽界の生活が始まるのである


個別的霊魂が身に纏っている多くの外皮とは肉体だけではなく幽体や霊体などの諸体をも身に纏っていると考えられる

この中絶のような場合、その肉体+諸体に入ることになっていた個別的霊魂は異なる界層に於いて幼い幽体や霊体に宿った

のである



ここで自分なりに確認してみると

私達とは個別的霊魂であるけれど、無明である「私という観念」=自我という聖なるマーヤに覆われ、成長過程にある

サイコノエティック体(アストラル体+メンタル体)とエーテル複体に包まれ、またその記憶体であるコーザル体を伴って

この転生を繰り返しているということであると思われる(但し個別的霊魂の「内奥の霊魂」は個別的霊魂を観照しているので

転生に関わっていないし、誕生もなく死もないと思われる)


さて今回の話題に戻って

物質界に於ける肉体の受精卵そして胎児には、個別的霊魂は入っていないとはいえ、諸体を初めとしてカルマやサムスカーラも

共に宿っていると言われている


また、流産や中絶よって物質界に誕生しなかった胎児のアストラル体やメンタル体は、あの世に於いてすくすくと物質に於ける

よりも速いテンポで成長し、肉体の両親に代わって、霊界のヘルパーによって大人になり、再び物質界への再誕の

為の深い眠りに就くまでその界層での学びを続けるといわれている



では肉体の誕生時と死亡時に於ける、個別的霊魂と肉体を含む諸体のメカニズムを私なりに推測してみたい


A:肉体の受精卵・胎児に同時形成されるもの(ある個別的霊魂が最初の呼吸と共に肉体に入る前に準備されているもの)

          ①前世からの潜在的傾向・特性・才能などで構成されているサムスカーラ・その記憶の人格ワサナ
          ②前世からのカルマ(今回の人生で果たすべき分のカルマ)
          ③この肉体の行動や思考や病気・行動・運命などを決定する霊的DNA
          ④肉体の形成と同時に生育が開始されるエーテル体・アストラル体・メンタル体(前世の成果を継承している)
          ⑤とコーザル体(各転生輪廻の客観的記憶)の預託

B:誕生時の最初の呼吸で肉体と繋がるもの(中絶や死産の場合には非物質界での誕生となる)

          ①個別的霊魂(と同時に根本マーヤもそれに付随して肉体や幽体霊体と繋がる)
          ②個別的霊魂の内奥である普遍的霊魂(真我)
          ③大生命
 
などであろうと考えられる

そして、その逆の
肉体の死亡時に最後の呼吸で肉体から離れるもの

           ①個別的霊魂
                と同時にその成果を引き連れてアストラル体・メンタル体・コーザル体も肉体から離れる
           ②普遍的霊魂と大生命は肉体に入ったというよりも個別的霊魂の内奥であるから
             正確には肉体に入ったのでもなく出たのでもない、霊魂には誕生もなく死亡もない
             個別的霊魂自身は誕生もなく死亡もないのに、肉体に入ったのでその肉体の
             生死という転生に巻き込まれている


肉体の死亡の際に
火葬にて消滅するもの
           ①肉体
           ②エーテル複体(土葬の場合にはこのエーテル複体の消滅までに49日かかると言われる)


幽界へ移行した後、幽界・霊界からさらに再び物質界への誕生のため個別的霊魂から離れるもの
           ①思考体(メンタル体)・感情体(アストラル体)は個別的霊魂から離れてワサナとなる
             しかし、その成果はコーザル体に引き継がれて来世のメンタル体・アストラル体としてコーザル体の
             設計図に基づき再形成される、がコーザル体自体は個別的霊魂に収納される
             個別的霊魂から離脱したそれら諸体はワーサナとして大きな意識のプールのようなもの?に沈殿していく
             と言われている
             私達のこの前世の諸体の残滓は想念形態として残っており、それは数珠のように連なり
             コーザル体・個別的霊魂の糸によって繋がれている前世の私というアストラル体メンタル体の
             想念形態である


個別的霊魂の再度の誕生時に再誕するのはこのコーザル体を有し、内奥に普遍的霊魂と繋がっている個別的霊魂
            しかし根本の無明に覆われている個別的霊魂であると思われる


この個別的霊魂が新しいエーテル複体と新しいアストラル体と新しいメンタル体を備えた胎児の中に最初の呼吸と
            同時に入り、肉体に繋がれていくといわれている

物質界に於いてはこのアストラル体とメンタル体の育成は幽界での中絶などの場合より時間がかかり、エーテル複体
は7歳までにその機能を果たすようになり、続いてアストラル体は14歳までに、メンタル体は21歳までにコーザル体な
どの設計図に基づいたその形成を完了していくと言われている

このことを繰り返すと

流産や中絶の場合の中有界での成長はこの物質界よりも早く進み、肉体のご両親に代わって非物質界のヘルパーにより
育児がなされ、肉体を持った個別的霊魂と同じ様に、あの世での再誕の準備での眠り(アストラル体メンタル体を脱ぐと言うこと)
に就くまで、この世と同じように根本無明に覆われた個別的霊魂は修行にいそしむことになるのではないだろうか