自己関心




今朝は自己関心について考察してみた


自己関心が意識に焦点化されるのは自我の成熟度の証でもあろう、「高次の自己忘却」がそれからの解放であるように

鏡の表面のすべてが自我の自己関心に覆われている時には、「自己関心」というものは意識の対象とされないからである


私達である意識の座という鏡は個人的ではないように、自己関心というその鏡を覆っているこの意識も個人的ではない

と思われる


この意識の座を覆っている自己関心とは、実際には全人類の内面で全く同一の意識であり人種や国籍や宗教を問わない


なぜならこの自己関心そのものは全人類で同じであり、その本質は「虚偽」であり、「間違っている虚構」であるからである

この自己関心こそ「私・自我、私という観念」の働きであり、それは「無知」「闇」若しくは「根本無明」などと呼ばれているものであろう


自己関心が意識の座から晴れるとき、そこに高次の自己忘却という、普遍的意識=鏡=本来の意識が出現することであろう


が、残念ながらこの久保栄治にはそれを語る資格がない。

現在は深く「自己関心という自己矛盾」に覆われているからである

自己関心が晴れて、解放され自由になった意識状態のこと・・・・

それは考えることも、推測すること、想像することも出来ない、


考えること、推測すること、想像することがこの鏡を覆っている「私という観念」の自我・自己意識の働きそのものであるからだ

考えること、推測すること、想像することからの自由と解放があるとき、鏡である本来の意識が顕在化するのであろう



では具体的に自己関心とは、どのような意識状態のことを指しているのだろうか

読んで字の如く、それは自己を意識し、自己に関心がある自我自己の意識状態、及びその意識の活動の事である


この場合の自己とは自と他は分離していると実感する意識であり、人類で共通の同一の意識体、即ち自我のことである

この分離の意識の中身は、全人類同じで、恐怖を根幹とし、競争、暴力、憎悪、不安、無視、高慢、嫉妬、逃避、同一化などを

根幹・内実として人類の内面を深く覆っている意識体である。



これに反して恩寵があるとき、それらによって覆われていた鏡本来の自己忘却(高次の意味で)の意識状態が出現する

自己からの解放、自我からの解放、この自己関心からの解放が起こり、本来あった意識が覚醒する


この自己忘却の意識状態は私には体験がないので語れないが、この自己を忘れている意識には

自と他の区別や、さきほど述べた恐怖や競争や暴力や高慢、嫉妬などからの自由・解放に伴い

本来の知覚が意識の座に顕現して、私・自己・自我が消滅しているので私も他者も同時に消滅し、自他は一如であり

万物との一体感の中であるがままが正見されていることであろう、「本来の面目」が顕現していることであろう


この自己脱落の意識は当然、自己と他己の身心の脱落をも意味しているので、性別、所有もなく、人種や国籍や宗教の区別もなく

あなたと私という分離した知覚や認識が脱落していることだろう、この状態からラマナ・マハリシたちは話しておられるので

自己関心に覆われている現在の私・久保栄治などの人類の意識では賢者達の意識は推測することも、想像することも出来ない



自己関心があるところ

私という観念の意識の中であり、その作用を受け他と分離している自己を意識していることであろう



ここで述べている自己関心とは

自己と他己を分離しており、その分離した自己を意識している自我意識のことである

常に人にどう思われているか、ということを意識し、私・自己を意識している、その人類同一の意識体である



自己関心は自我の意識の働きである

自我が自己である私を意識している意識状態のことである


その具体的な状態とは

私を無視した、私に挨拶がない、あいつは私をどう思っているんだろうか?私は最高なのだ

私を評価していない、私を認めてほしい、私の段階はどうなのか、私の将来は、私の今後は、

あのひとは私を誤解している、私の評判は、私のランクは、私の収入は、私の現在の進化段階は、私の体は

私の悟りは、私の幸福は、私の自己実現は、私の意識改革は、私の銀行預金は、私の病気は、私の健康は

私の進歩は、私の霊的段階は、私は輪廻から解放されるのだろうか等々


これらの全ての自己関心である自己意識は

自我という非個人的な意識体「私という観念」から起こっている

なのに肉体と同一化して、分離した単体として、輪廻し続けている


この自我とは非個人的な「私という観念」という根本矛盾、根本虚偽、根本無明、根本マーヤである

といえよう

残念ながら現在の人類(私をも含めて)はそれに全く覆われており

それが夢の中、覚醒時に意識されている意識の殆どすべてであるといえようか