タイムラグ
タイムラグとは時間差のことだが
怒りと”怒っている私”にはタイムラグがあるように思える。
まず始めに怒りが起こり、そして後から怒っている私が生じているのに
脳が其れを逆転させているように思える。
怒りに続いて、「怒っている私」が出現して・・”私は怒っている・・だから怒ってはいけない”という・・・・。
欲望と欲望している私には時間差があり、欲望が欲望する私を生み出している。
始めに恐怖が起こり、そして、少し経ってから恐怖している私が起こっている。
実際にはタイムラグが、その恐怖が恐怖している私を生み出し、私が恐怖していると実感する。
自我に関しても同じではないか?
まず始めに自我が起こり、続いて自我を観察する観察者(実は自我)が起こっている様に思える。
自我が先に起こり、そして、タイムラグがあって、その自我を観察している観察者という自我が、
自我を何とかしようとする、自分を良くしよう・・改善しようというのだ!!
瞼の開閉や網様体や舌の動きを見ても分かるように
行為が起こった後に行為している私(行為者)が現れるのではないか?
行為が先であり、後から「その行為をしている私」が現れて「私が行為しているのだ」というのではないか?
脳がタイムラグを生じており、
そのタイムラグが思考している私、行為している私、観察している私を生じさせているように見えるが・・・
真実とは、
起こっている行為が少し経ってから行為者(行為している私)を生じさせているのではないか?
脳に起こっている思考が思考している私を生じさせているように・・
まず始めに脳に思考が起こり、少し経って後から脳が思考している私、すなわち思考者を生じさせているのだろうか?
生じている自我が、タイムラグで「私という実感」即ち自我を生じさせているのではないか?
観察されるものが先に起こり、あとから観察している観察者が現れているというのに
脳がそのタイムラグを引き起こして、観察者が観察しているという実感を起こしているのではないか?
観察者は後からであり、観察されているものが先に生じてそして後から
観察している私が生じているのではないか?
恐怖があり、後から恐怖を観察している私が生まれ、恐怖している私という実感が起こっている
この頭脳がタイムラグを起こしており、
真実は逆なのではないか?
思考が起こり、行為が起こっているのではないか・・